『3年の星占い 2021-2023 天秤座』石井ゆかり著

人生くじけそうになるとついつい占いに頼ってしまうこともあると思う。

女性の方がその傾向は強いかもしれないが、男もたまにはこういうものにすがりたくなる。

ただ、「占い」と言ってもただ人生の過去を暴いたり、未来の道筋をコンパスのように

決めつけるというだけではないような気がする。

特に本書を読んで強く思った。

前にもこの著者の本を読んだが、占いをするだけではなくて、

一種の人生相談というか、人生の岐路におけるアドバイスをくれている気がする。

占い的に「あなたはこうしなさい」ではなくて、人生に対する指針を与えるような

言葉が書かれているのだ。

さて、天秤座に対するアドバイスだ。

選択の基準は自分自身の好き嫌いや愛や審美眼でなければならない。

他人の目を気にしたり、家族のいいなりになったり、誰かに褒めてもらうためとか、

文句を言わせないためとかそうした理由で選択すると、自分の個性は歪んでしまう。

誰がなんと言おうと自分はこうしたい、という意思を持っている人は、

誰かに幸せにしてもらいたいと言った依存的な願いは抱かないのだ。

また、自分からの働きかけや模索と偶然が交差した場所に出会いが生まれる。つまり、

自ら動いていった先に出会いがあるのだ。

恋をすると、人は大きく成長する。それは真剣に他者とコミットすることにより

視野が広がり、自分の生きる道をより大きな形で捉えられるからだ。

自分には何もできることがないという切ない無力化にゃ徒労感を抱えていた人ほど、

2021年から2022年にリアルで力強い答えを見出せる。

また、パートナーと暮らすことで自分の本当の行き方を見つけたという人は少なくない。

個性は、人との関わりによって引き出されることもあるからだ。

他人の顔色・ご機嫌を機にするといい結果には繋がらない。とにかく自分自身を信じる

ということだ。自分だけの答えを作る、ということでもある。それは創造的に生きる、

ということにもなるし、愛に生きるということとも繋がっている。

この恋は間違っていないだろうか、この恋は成就するのだろうか、相手にとって自分は

どういう存在なのだろう、など人に恋したときに生まれるあらゆる問いに

一つ一つ答えを出していくことが愛に生きるということなのだ。

そして、天秤座にとって愛されることではなく、愛することについての問題が

解決されるとで悩みが消えていくことになる。

また、「この人たちのために何ができるか」と考え、行動を起こすことで、

経済的には帰って自由度が増し、のびのびと生きられるかもしれない。

自分自身が弱さや辛さを認め、人に話すことで、相手と共有できるようになり、

新たな強さを想像することができるようになる。

幼い状態の天秤座の人々は単に手厳しい批判者であり短絡的な裁定者ですが、

成熟した状態になると、人の弱さや醜さ、不正や矛盾を知的に深く理解しようとする

調整者、調停者となる。