『罪の声』

2020年公開のサスペンス映画。

グリコ・森永事件をモデルにしている。

事件で身代金の置き場などの指示に使われた電話の音声は3人の子供の声。

事件から30年以上が過ぎた現在、新聞社が再びこの事件を追い始め、

同時に声を利用された人が大人になって偶然自分の声が事件に利用されたことを知り、

事件の真相を追い始めるところから話は始まる。

物語についてはここでは触れず、あえて新聞記者の姿勢について書いておきたい。

主人公は、新聞記者として事件の真相を追う一方で、

それが読者にはエンタメとして消費されるだけではないのかという葛藤があった。

エンタメにならないようにするために主人公は事件の真相を追いながら、

被害者(声の主)に寄り添う選択をする。

事件記者の辛いところは事件を追って真相を明らかにしたいという思いがある一方で、

追えば追うほど被害者に辛い過去を掘り起こすことになるのではないか、

という葛藤があることだ。

この葛藤は記者自身が事件の真相を明らかにすることで、再び同じような事件を

起こさせないような提案を読者に投げかけること、そして読者自身に事件について

想いを馳せてもらえるような記事を書くことに尽きるのではないか。

記事を書くことが記者の仕事なのでそれ以上もそれ以下も求める事はしないわけだが、

被害者に寄り添うことは事件を追ってきた者としての自身の贖罪の気持ちを込めての

行為でもあるかもしれない。

『このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む転職の思考法』北野唯我著

博報堂、ボスコンで勤務した後、人材ポータルサイト運営会社に参画している、

職業人生の設計の専門家である著者による転職のノウハウを物語風にまとめた本。

・転職市場における人材のマーケットバリューは三つある。専門性と経験からなる技術資産。

人脈など人間関係からなる人的資産。所属する業界の生産性。

・ピボット型キャリアとは自分の強みに軸足を残しながら、もう片足を今後強くなる部分に

少しずつずらしていく、という考え方。

・会社選びの三つの基準は、マーケットバリュー、働きやすさ、活躍の可能性。働きやすさと

マーケットバリューは相反しない。

・企業を選ぶ際の確認ポイントは、中途を活かすカルチャーはあるか、自分の職種が

会社の強みと一致しているか。

・転職エージェントで紹介される案件だけで、転職先を決めてはいけない。SNSや自分で

求人を検索しなければならない。

・転職後期に迷いが生じたら、そもそもの目的に立ち返ること。マーケットバリューと給料は

長期的には必ず一致する。

・転職のパートナーへの相談は、ロジック、共感、信頼が必要。

・仕事を楽しむ人間には二種類いる。to do(コト)に重きをおく人間と

being(状態)に重きをおく人間。

・being型の人間が好きなことを見つける方法は、他の人から上手だと言われるが自分では

ピンとこないものから探すか、普段の仕事の中で全くストレスを感じないことから探す。

・仕事を楽しむためには「マーケットバリューがある程度あること」「求められる

パフォーマンスとマーケットバリューがある程度釣り合っていること」は必要条件。

・最後さえ成功すれば、その途中の失敗も全て「必要だった」と言える。だが、

腹をくくるべきタイミングで覚悟を決めきれなかった時は「100%失敗」になってしまう。

『フォーン・ブース』

2003年公開のアメリカのサスペンス映画。

コリン・ファレルが演じる主人公スチューが電話ボックスにかかってきた電話の男に

銃で狙われ、後からやってきた奥さんに対して他の女に気があったことを謝らせたりする。

警官がスチューを銃で狙っている犯人を追い詰めてスチューは無事電話ボックスから

出られたのだが、捕まった犯人は電話の男ではなく、実は真犯人は別におり、

最後救急車の中にいるスチューに直接話しかけてきてそのまま去ってしまったのが、

その真犯人であった。

『転職と副業のかけ算』moto著

短大卒業後20歳で地方のホームセンターに勤務してから、四度転職して

現在年収1,000万のサラリーマンでありつつ、副業で年4,000万を稼ぐ著者が

転職と副業について記した本。

そもそも給料とは頂くものではなく、稼ぐものなのである。言われてみれば確かにそれは

当たり前のことだが、改めて言われることで目から鱗である。

転職するのではなくとも、自分が転職市場でどれくらいの市場価値があるのかを測ることは

とても重要なこと。そのためにも「自分株式会社」という視点を持つことが有効になる。

自分という会社を経営する視点を持てということである。

そして、どこでも活躍できる人は、組織を成長させられる人であるというのも

今の職場で仕事をする上でなるほどなと思う点である。

業界の状況→会社の課題→部署の役割→自分のミッション

を理解することは仕事する上でこれまだ重要なポイントである。

転職するためにはまずは職種のスペシャリストになること、もしくは業界のスペシャリストに

なることがキャリアアップの道筋になるのだ。

ただ、今の仕事が辛いとか嫌だというので転職するのは転職のタイミングとしては

あってはならないのだという。

求人票を見て、自分にどんな力が身につけば求められるようになるのかが分かる。

今の業界に近しい業界に転職することが軸をずらす転職としては有効である。

一方、副業は現在の仕事を元にそれを活かす形で進めるのが良いとのこと。

Twitter、note、Voicyを活用してコンテンツを作ることが副業になるようである。

『リーンスタートアップ』エリック・リース著

起業・新規事業・製品開発をするにあたってどのようなプロセスで進めるべきかを

記したビジネス本。

カンバン方式やアンドンなどトヨタの生産工程における工夫を

スタートアップにおいても適用するように示している。

具体的な起業の例をいくつも挙げているので自分で調べて見てみるのも面白いかもしれない。

リーン・スタートアップとは、サイクルタイムの短縮と顧客に対する洞察を通して

「検証による学び」により画期的な新製品を開発する方法である。

構築ー計測ー学習というフィードバックループをハンドルとして調整を行い、

ピボットをいつすべきなのかについて考える。

MVP(実用最小限の製品)と呼ばれるプロトタイプを作ってそれを実際に

市場に投入してそれを顧客からのフィードバックをもとにスピード感を持って

方針転換するのが大まかなストーリーだ。

『浅田家!』

2020年公開の映画。

実際の写真家を題材にした映画で事実に基づいている。

主人公の浅田政志の撮った『浅田家』という写真集は2009年に木村伊兵衛写真賞

受賞している。

家族にコスプレをさせてそれを写真に収めたこの写真集は面白く、可愛い家族写真だ。

映画は途中東北大震災でボランティアで汚れた写真の清掃返却をしている様子を描き、

写真を通して人の心を温めなおす姿を見ていて、自分もボランティアに行った時のことを

思い出した。

『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』津川友介著

カリフォルニア大学の医学部で助教授を務める著者の巷の「健康に良い食事」に

ついての科学的な根拠に基づいた見解を述べた本。

今ダイエットをしているが、食事制限ではなくて食事の内容を変えることで

痩せることはできないかを模索していたこの本を手にした。

以下、ポイントを挙げていく。

・病気のリスクを下げるのは魚、野菜と果物、茶色い炭水化物、オリーブオイル、ナッツ類。

逆に病気のリスクを上げるのは赤い肉、白い炭水化物、バターなどの飽和脂肪酸

・加工肉、赤肉、白い炭水化物は体に良くないが食べるべきではないわけではない。

食べることで感じられる幸福度もあるからだ。

・フルーツジュースは糖尿病のリスクを高めるが、果物は糖尿病のリスクを下げる。

なぜなら果物には果糖だけではなく、食物繊維も含まれているので果糖が排出されるから。

・魚をたくさん食べるとガンのリスクを下げる。

・乳製品のとりすぎは前立腺がんや卵巣がんのリスクを上げる。

・茶色い炭水化物は玄米や蕎麦など。これらを食べると糖尿病のリスクを下げる。

グルテンフリーにすることでダイエットに繋がったり、病気が防げたりする効果は

期待できない。

・加工肉や赤肉は大腸ガンのリスクを上げる。

・卵を一日1個以上食べると2型糖尿病を発症するリスクが高くなる。

・中高年の時には白い炭水化物や赤い肉を控えるようにして、高齢になって食欲が

落ちてきたら、そのような制限は緩めた方が良い。