『筋を通せば道は開ける』齋藤孝著
不惑を越えて、今まで生きてきた道に果たして筋があっただろうかというと疑問に思うことが
ないわけではなかった。そこで以前購入していたこの本を手に取って、
再び自分の人生を顧みようと思ったのである。
本書はアメリカの紙幣にもなっているベンジャミン・フランクリンの自伝を元に
著者が感じた人生哲学を綴ったものである。
その中で自分がピンときた部分について列挙しておく。
まず、心の苦しさは困難の量に比例するのではなく、困難をどれだけ整理できるかに
かかっているということ。困難にどのように対応しているか次第で、ストレスというか
自分の辛さは変わってくる。それはその通りで、今自分も自分が抱えている問題をどのように
整理するかを考えている最中だ。
次に、自分が成長するためには、やはり他者からの評価にさらされる場が
必要であるということ。自己評価ではダメだということだ。積極的にそういう場に
出ていく必要があるのかもしれない。
また、転職に必要なのはスペシャリスト的な能力よりも「雑事」に強いという点が
重要だったりするのである。それはあらゆる仕事に応用できるからである。特に、
クリエイターにはこのような能力が必要になってくるとのこと。ものづくりに関する
能力だけではなくて、それをどう売り込むかという営業的な能力も必要になるからだ。
そして、自分の能力を上げるのに手っ取り早いのは、得意科目の点数を上げるのではなくて
苦手科目の点数を40点から60点にあげた方が合理的とのことだという。自分が苦手な
部分を少しでもあげていくことで自分のビジネスパーソンとしての総合力が
上がるのはその通りかもしれない。