『野性の呼び声』

2020年公開のアメリカの冒険小説を原作とした映画。

アメリカ南部の判事の裕福な家で飼われていた犬・バックが、

ひょんなことからアラスカへと売られていき、

そこでそり犬として飼われることになる。

バックは持ち前のリーダーシップでそり犬たちをまとめ上げ、

すぐにリーダー犬としてそり犬による郵便配達を成功させる。

しかし、電報システムが発達したことにより、そり犬による郵便配達が

廃止となり、そり犬たちも不要となった。

悪どいアラスカの黄金探しの手に落ちたバックたちだったが、

無理なソリ弾きがたたって、バックは倒れてしまい、

ある老人に引き取られることになる。

その後、目覚めたバックはその老人とともに

アラスカのユーコン川をさかのぼったところにある宝のありかを目指した。

そこにはかつて砂金掘りたちが探していた砂金が溜まっている川と

豊かなアラスカの自然が待っているのであった。

そこで老人とバックは絆を深めるとともに、

バックは次第にその地に生きる狼たちと心を通わせるようになった。

黄金探しの悪人に場所を突き止められた老人はついに殺されてしまうのだったが、

バックはその敵討ちを果たす。

そして、バックは狼たちを従えて、その地に野生として生きるのだった。

『会計士・税理士はこれからどう生きるか』freee株式会社著

クラウド会計ソフトのfreeeを運営しているfreee株式会社がAIも含めた

クラウド会計が普及することで、会計士・税理士の仕事がどのように変わってくるかを

freeeに関わる税理士などを中心に記した本。

今まで税理士の主な仕事であった記帳代行業務はクラウド会計ソフトの導入により、

変化していく。

クラウド会計やAIの導入に関わる支援

②資金繰り対策支援

③経営支援(経営コンサルティング

税理士としてのお金の流れに対する知見をもとに経営に対するサポートを

行っていくのである。

「会計・税務業務以上、経営コンサル未満」の仕事である。

分析行為やアイデアを導き出す過程もAIに代替されてしまうものだと言う。そこで、

イデアを実行する上で壁となる課題(ヒトモノカネのリソースや外部環境など)を

乗り越えることが重要になってくるのである。

そして、コンサルティングをする際に重要なのは理念や思想でクライアントと

繋がっていると言うことである。理念に共感できていれば、失敗も

乗り越えられるからである。

また、クライアントとのやりとりは”Chatwork”を活用していたり、

"trello(トレロ)"というアプリでタスク管理をしていたりする税理士がいた。

これも業務効率化に一役買っているようである。

『星の交差点』石井ゆかり著

星座占いの相性の本。

友人が星座占いは意外と当たるよとオススメしてくれたので、買ってみた。

当たるも八卦、当たらぬも八卦と思いそこまで占いを信用しているわけではないが、

本書の中で著者が言っていたことの中に、とても胸に迫ってくる言葉があった。

「相性」はあらかじめ決まっている固定的なものではない。相性も人の成長に合わせて

変容していく。最初は相性が合わなくてもお互いに理解を深めて、

違いを受け入れていった暁には、切っても切れない間柄になることもあるとのこと。

この言葉を読めただけで、この本を買った価値があった。

相性に縛られてもいけないのだ。

『起業の天才』大西康之著

リクルートの創業者、江副浩正の半生を綴った本。

大阪で生まれ、貧しい中親戚に育てられ、東大に入り、そこで大学新聞の広告部門を

担当する会社を立ち上げ、それがやがてリクルートになるわけである。

江副は大学で心理学を学び、日本的経営がいずれは続かなくなると言う意識を持っていた。

そこで、「従業員皆経営者」意識を持った会社を作り、生まれたばかりの企業であるにも

関わらず、どんどん東大卒を採用し、コンピューターも最先端のものを導入することで、

優秀な理系の学生も採用することを試みるのである。

江副自身は自分のことを優秀ではないと思っていて、従業員には自分より優秀な人材を

採用することにしていた。アメリカの鉄鋼王アンドリュー・カーネギー

「自分より優れたものに働いてもらう方法を知る男ここに眠る」と自らの墓に

墓碑銘を刻んでいる。これを江副も意識していたようである。

確かにリクルートには優秀な人材が集まっていた。

リクルート出身の起業家は今も多いし、そう言う精神を持った優秀な人材を

特に集めていたのだろう。

しかし、江副はやがて「既得権益側」に回るようになり、

政治家や有力実業家などとつながりを持つようになる。

そして、政治家やNTT社長に贈賄や公開前の株式を買ってもらうなどして

恩を売ろうとしていた。

それが問題となり逮捕されたのが、いわゆるリクルート事件である。

これを機に江副はリクルートから離れることになる。

『遣灯使』多和田葉子著

国立市にゆかりのある著者が全米図書賞(翻訳文学部門)を受賞した本作。

震災後の日本のデストピアの中で生きる人々を描いたSF小説である。

こんな表現の仕方があるんだと言うくらい、表現が独特な部分があり面白い。

例えば、喜びを表現するのに、「心の爆竹を鳴らしながら、春先のウサギのように

飛び跳ねる」。笑いが湧き上がる様子を、「子どもたちの足の裏から笑いがブツブツ

沸き起こって、教室中が沸騰したお湯のように騒がしくなった」。

どちらも独特な表現だが、言い得て妙と言う感じがする。

『ゴジラvsコング』

キングコングゴジラ海上で、香港でととにかく戦う映画。

戦闘シーンが迫力あってついつい見入ってしまった。

ストーリーとしては、ゴジラが街を襲うのには理由があって、

メカゴジラを作って操ろうとしていた企業の企てを止めようとしていたからだった。

一方、コングは地球の中心部に巨大生物が住む空間があって、そこに

誘導されるわけだが、そこは自分の故郷だったのを見つけた。

そして、ゴジラとコングは香港でぶつかり、そこにメカゴジラが現れて、

両者は協力してメカゴジラを倒すのであった。